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住まいの終活増加中!家じまいで解体工事するときの注意点
終活という言葉は浸透してきていますが、その一環である「家じまい」をおこなう人も徐々に増えてきています。
家じまいとは、所有している建物を自分の死後どのように扱うのか事前に決めておくことです。
家じまいは不動産を巡る相続トラブルの予防や、空き家問題の解消につながるため、多くの人が実行しています。
本記事ではそもそも終活とは何か、家じまいする方法やメリット・デメリットについて解説します。
終活とは
終活とは、人生の終わりを考えたり、最後のための準備をしたりすることです。
終活をおこなう目的は人それぞれであり、財産の整理や葬儀の内容を決定するなど家族の負担を軽くする、自分の人生を振り返る時間にするなどが代表例です。
身辺整理をおこなうと、死に対する考え方が変わったり、余生の大切さを理解できるなどメリットがあります。
人生が終わるまでの生活をより充実させるため、多くの人が実践しています。
増える終活
終活している人は年々増えており、2023年には60歳から74歳の42.3%の人が終活を完了もしくは一部実施したそうです。
終活は2009年の週刊誌の連載から取り上げられるようになり、2012年には新語・流行語大賞トップテンに選ばれました。
終活自体は比較的新しい考え方ですが、人生の終わりを考えるというのは昔から変わっていないため、すんなりと受け入れられているのでしょう。
家じまい
終活における財産整理の中には「家じまい」があります。
家じまいとは、自宅や別荘など建物を死後どうするのか決めておくことです。
家をどのように扱うか決めるのには、多くの人の意見を聞いて決めなければなりません。
終活はさまざまな人の意見を聞く機会のひとつであり、家のことを考えるベストタイミングといえます。
扱いを決めておかないと相続問題が発生する可能性もあり、財産を残すどころか遺恨を残してしまうおそれもあるため、終活で方向性を定めておきましょう。
家じまいの方法3選
家じまいの主な方法は、次の3つです。
- 解体して売却する
- そのまま売却する
- 賃貸に出す
家じまいと一言でいっても多くの方法があり、自分や相続人に適したものを選ばなければなりません。
解体して売却する
家じまいのひとつ目は「解体して売却する」です。
建物が老朽化していてそのまま売れない場合、家を解体して土地として売却します。
解体には費用がかかるため、まず解体業者から見積もりを取得し、納得できる金額で壊してくれる業者が見つかったら解体を依頼します。
解体費用は壊す建物の大きさや構造によって異なり、金額もまちまちであるため、複数の解体業者から見積もりを取得して比較しましょう。
そのまま売却する
家じまいの2つ目は「そのまま売却する」です。
そのまま売却するというのは、一戸建てとして売却する方法を指します。
建物の状態が良ければ、そのままでも売却は可能です。
ただし、不動産の売買契約書には契約不適合責任という条文があり、引渡してから一定の期間内にシロアリや雨漏りの被害などが見つかった場合、売主が補修をおこなったり損害賠償を支払ったりしなければなりません。
よほど状態の良い建物なら問題ありませんが、築年数が古い家、定期的に補修していない家を売る場合は解体して土地として売却したほうがいいでしょう。
賃貸に出す
家じまいの3つ目は「賃貸に出す」です。
建物の状態が良いうえに、賃貸需要が高い立地にある場合は貸すという選択肢が増えます。
賃貸経営がうまくいけば定期的な収入が入り、豊かな生活を送るチャンスが得られます。
ただし、賃貸経営は難しく、法律や税金の知識がないとうまく進みません。
そのほかにも、建物の管理や入居者トラブルの対応などもおこなう必要があります。
賃貸経営に失敗すると大きな損失を負うこともあるため、建物を貸す場合は専門家に相談しながら進めていきましょう。
終活で解体する場合のメリット・デメリット
終活で家を解体する場合、メリットとデメリットがあります。
家じまいを検討する際には、メリットとデメリットを理解したうえで進めていきましょう。
メリット
終活で家を解体する主なメリットは、次のとおりです。
- 管理費・維持費が抑えられる
- 子世代の心理的・金銭的負担を避けられる
- 売却しやすくなる
- 老朽化による倒壊リスクを減らせる
解体すると建物がなくなるため、管理費や維持費が抑えられます。
家を管理するには多額の費用がかかり、所有しているだけで損失を生んでしまいますが、建物を解体すれば管理費・維持費は発生しません。
相続する人にとっても、建物の維持管理がなくなるのは大きなメリットです。
また、古い建物がある状態だと売却しにくいため、家を解体すると早期売却できる可能性が高まります。
買主が古い建物の購入を検討する場合、リフォーム費用を払わなければなりません。
余計な負担となってしまうため、買い手はリフォームの必要がない物件を好みます。
その結果、古い建物は売りにくくなってしまいます。
家を壊せば、倒壊の危険性がなくなるというのもメリットです。
建物は老朽化すると倒壊のおそれがあり、通行人にケガをさせてしまうケースもあります。
しかし、建物を解体しておけば倒壊する可能性はなくなり、他人に危害を及ぼす状況が解消できます。
デメリット
終活で家を解体する主なデメリットは、次のとおりです。
- 解体工事費用がかかる
- 家族で揉める恐れがある
建物を壊すときには解体費用を払わなければなりませんが、費用は解体する建物によって異なります。
建物以外にもブロック塀や樹木、浄化槽などがある場合、付帯工事費が発生します。
解体費用は決して安いとはいえないため、あらかじめ見積もりを取得しておくことが大切です。
また、建物の解体を独断で決めてしまうと、家族と揉めるケースもあるため注意が必要です。
家を壊してしまうと、建物という資産がなくなってしまいます。
建物を壊す前には相続人と解体していいか話し合い、トラブルが起きないようにしておきましょう。
終活で解体するときの注意点
終活で家を解体するときの注意点は、次のとおりです。
- 事前に家族で話し合おう
- 解体後に住む場所を決めておこう
- 金銭的なプランを立てておこう
注意点を理解すれば、トラブルなくスムーズに解体が進みます。
事前に家族で話し合おう
終活で家を解体する前には、家族で壊してもいいかどうか話し合っておきましょう。
終活する人にとって家は不要と考えていたとしても、家族は必要なものと考えているかもしれません。
所有している不動産は持ち主の独断で処分できますが、処分した結果、揉めてしまうこともあります。
終活で家をどうするのか決める際には、まず家族に相談して決めることが大切です。
解体後に住む場所を決めておこう
家を解体する場合、住む場所がなくなるため、移転先をしっかりと決めましょう。
終活して身辺を整理するのは良いことですが、移転先に不満があるとストレスが溜まります。
わざわざ整理したのにもかかわらず、ストレスが溜まっては意味がないため、どのようなところに住みたいのか検討しましょう。
とくに家族とともに転居する場合は同居する人の意見も聞き、誰もが満足する新居を探すことが大切です。
金銭的なプランを立てておこう
終活で家を解体する場合、金銭的なプランを立てて無理のない計画を実行しましょう。
家を解体する場合、次のような費用がかかります。
- 建物の解体費用
- 室内の家具・家電の撤去費用
- 引越し費用
- 新居を借りる費用 など
どの項目も大きな金額になるため、しっかり計画を立てないとお金が不足するおそれもあります。
終活をスムーズに進められるよう、必要な費用の項目、具体的な金額を調査して進めていくことが大切です。
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